オバマ大統領が先週、デトロイト製の腕時計(Shinola watch)を買ってイギリスのキャメロン首相にプレゼントしたんだそうだ。
BBC World Serviceに取り上げられたShinola Watch。
Shinolaは、デトロイト市内にある、デトロイト製のものを売ってるお店。
お店の外観。
店内も撮りたかったけど、ちょっと撮影しにくい雰囲気でやめた。
「シノラ」とばかり思ってたけど(いかにも日本人らしい発音の発想)、「シャイノラ」というらしい。
腕時計、バッグ、自転車まで売っているが、みな、デトロイト市内の小さな工場で組立ている。
どうして、デトロイト製の自転車なんぞ買う必要あるの?と思うかもしれないが、
デトロイト製ということに、とても意味があるのである。
その昔、白人も黒人もデトロイト市内に住み、デトロイトは繁栄していた。でも、実は黒人の住民への差別がひどかった。1960年代に黒人住民の暴動勃発。時代の流れだった。恐れおののいた白人住民は次々と郊外に逃げ出す(white flightという)。それはちょうど、全米に高速道路(freeways)が敷かれた時代でもあった。高速道路のおかげで人々は都市に住む必要がなくなり、人も仕事もデトロイト市内から郊外へと流れて行った。都市に残された人たちは仕事がなく、車もなく、市内は荒廃しゲットー化する。これは他の都市にも起きたことなのだろうが、デトロイトの場合は荒廃の仕方が劇的だったのだろうか、暴動や白人の逃避は有名な歴史のようだ。
ところが、一度はどん底まで荒廃したそのデトロイトが、最近少しずつ復活しつつある。若い人たちがダウンタウンに住み始め、仕事も増えているらしい。ニューヨークなどの都会が高すぎて住めないアーティスト達がデトロイトに引っ越して来ていることも有名。
上の2つの写真は、Shinola店のある一角の通り。
ごく普通の風景に見えるかもしれないが、10〜15年前のデトロイトを知る者にとっては、驚異の変わり様なのである。きれいになって、中流階級ぽい人たちが通りを歩き、きれいな車が駐車され、新しい店舗が入り。。。少なくとも日中は安全そう。
メイド・イン・デトロイトのShinola Watchは、復活の希望のシンボルであるのだ(と、BBCは言っていた)。
メイド・イン・デトロイトということは、米国産であるから、米国の雇用を助けることになる。
みなさん、デトロイト製のものを買いましょう!
といっても、高いですね〜〜! 腕時計、600ドル以上もする。
(私なんぞ、15ドルの腕時計をしてます(笑)。もちろん中国製)
ビル・クリントン前大統領はShinola watchを13個も買ったそうです。やはり贈答用に。
ヨーロッパの大都市でも、高級腕時計として売られているそうです。
Shinola店のサイト: www.shinola.com
BBC World Serviceのリンク:
http://www.bbc.co.uk/programmes/p03sl9d9?ocid=socialflow_facebook
腕時計好きにとっては、興味深い記事だね。
勤務先が米国工場で製品を作っているけど、どんどんアジア向けが多くなってきて、
最近の米国国内回帰の記事に勇気付けられていたんだけど、転属になってしまったよ。
ミシガンでは、カナダのラジオが聞けるんだね。
そういえば、キースさんは時計のコレクションをされてますね。面白い時計を投稿されてたな。ラジオは、いまどき、マイカーについてる衛生ラジオで通勤途中BBCでもロスでもどこの放送でも聞けますが、うちにある古いラジオに入ってくるカナダの生の放送は、やはりいいです。