Lake Michigan Shore Wine Trail 探訪第6弾。
ドメイン・ベリエンセラーズ (Domaine Berrien Cellars)
ミシガン州南西部のベリエンスプリングス(Berrien Springs)という町、というか村というか、広大な農業地域のど真ん中のLemon Creek Roadという道にある。
つまり、レモンクリークワイナリー (Lemon Creek winery)の、すぐご近所さんだ。
サインのデザインが、なかなかお洒落。
サインがとても目立ち、すぐに分かった。
レモンクリークワイナリーを見つけるのに苦労したのとは対照的だった(その苦労については、レモンクリークワイナリーに書いてます。興味あれば、こちらも読んでください。)
門から長ーい道が。お屋敷のよう。
この建物の中が試飲ルーム。
お馴染みの、Lake Michigan Shore Wine Trail のブルーのサイン。ここはそのワイントレイルの背番号8番、ということ。
試飲ルーム。
照明が明るく、モダン、おしゃれな雰囲気。
レモンクリークワイナリーが、ちょっと薄暗くて田舎のブドウ園の雰囲気を演出しているのと対照的。それぞれのワイナリーがそれぞれのカラーを打ち出している。
棚の上に特大サイズのボトルが並べられているのがユーモラス。
黄色のラベルに「See a size you like. Just ask.」と書いてある。
ここでも、5品種くらい試飲しただろうか。
違う品種を試すたびに、オイスタークラッカー(oyster crackers) をかじってお口直しをする。
ということを、私はこれまで知らなかった〜〜。
無知と笑うなかれ。
ここのメニュー。
どこのワイナリーも、いくつかは必ず賞を受賞しているものだ。
受賞がひとつもないと、試飲ルームを開くのも恥ずかしいだろう。意地でも、何らかのコンテストで入賞しなければ。
ここのホストのお姉さんは、レモンクリークワイナリーのお姉さんより、もっと自信があって、お客の対応がとても上手だった。
勧められて試飲したワインも、殆どを気に入る。(我々はだいたい、セミドライが好きのよう)
客はそれぞれ好みが異なるが、その好みをうまく察して上手に勧めるのは、才能のひとつなのだろう。
ここでも、いろんなお土産がワインとともに売られている。
テラスがある。
暖かくなると、外に出て試飲できる。
この日は4月だったので、まだまだ肌寒く、外に出る気にはならず。
地元産のチーズやソーセージも売られているのが、このワイナリーの特徴。これらを買って、テラスでワインと共に楽しめる。
亭主が、いっそレストランをここに作ってランチや軽食も供したら?と提唱する。ホストのお姉さんが、「ランチなら、テイバーヒル(Tabor Hill) のワイナリーにレストランがありますよ。ここから近いので、ぜひ行ってみて」と勧める。(それで、この後、テイバーヒルのレストランに向かったのだが、それについてはTabor Hill Winery & Restaurantを読んでみてください) 確か、ここのワイナリーの経営者と、テイバーヒルの経営者は親戚関係とお姉さんが言っていた記憶があるのだが、もう2ヶ月前のことなので、記憶が正しいのか100%確信はなし。(こんなに時間が経って書くからだ。。。(-_-;)
このワイナリーのもうひとつの特徴は、おしゃれな試飲ルームのすぐ隣に、ワイン樽(バレル)の工場見学室のような部屋があること。
オーク材(oak)ではなく、スチールの樽だ。
スチールの樽は、清掃が楽、腐食しにくい(長持ちする)などの理由により、値段は張れども、最近人気が出てきていると聞く。
oak樽のワインはoakの風味がきつすぎることがあるので、その点、スチールは歓迎だけど、お味の方は、スチールとoakでいくらかでも違いが出るんだろうか?
自分が普段飲んでいるワインの多くが、多分、スチール樽で作られたものなのだろうが、そんなこと気にしたこともなかった(安けりゃ、もうそれでいいのです)。
段ボールのケースが多数積まれている。
これらのケースにあらかじめ詰めたワインも売っていた。
ケースごと買ってゆくお客も多いそうだ。
現に、我々がいる間にも、誰かがひとケース買って、かかえて帰って行った。
樽を眺めながら、ここでワインの試飲会でもするのだろうか。
ワインクラブというのが、どこのワイナリーでもあるようだから、ここでワインクラブが集うのかもしれない。
まだ4月だったので、ブドウの葉は茂っていない。
これを書いている今(6月)は、さぞ生い茂っているに違いない。
この3本をお土産に購入。
調子に乗って、ちょっと買い過ぎた。が、2週間位で全部消化してしまった。お恥ずかしいが、うちは、地下室に長く置いておくなんてことができない性格の家族。何かの記念に10年も20年もビンテージワインを寝かせておくなんて芸当、絶対にできそうにない。
(Lake Michigan Shore Wine Trailのパンフレットより)
Berrien Domaine Cellars は5番。
Lemon Creek Winery が6番。道路をはさんで反対側、すぐそばのご近所さんであることが分かる。
このワイナリーの歴史:
1992年、リタイア直前の夫婦がサクランボの果樹園だった土地を購入したのが始まり。サクランボの木がワイン用ブドウの栽培畑へと徐々に変えられて行った。
旅行や研究の結果、ミシガン南西部の気候がフランスのローヌ地方北部の気候に似ていると確信し、ローヌ地方で栽培されているブドウ品種(Syrah, Viognier, Marsanne, and Roussanne)の栽培を始めた。
最初の頃は、自宅の地下室で少量のワインを作製、ブドウ栽培〜ワイン作りの全てが趣味の領域にとどまっていたところ、ブドウの収穫が増えてくると、他のワイナリーにブドウの販売をするようになった。2001年に一大決心し、本格的にワイナリーをスタート。趣味が嵩じて本業となったわけだ。
ここのワインも、レモンクリークワイナリーと同じく、100%自家製のブドウから作っているから、やはりエステートワイン(estate wine) である。
作付面積規模は、レモンクリークワイナリーより小さく、80エーカー(レモンクリークは150エーカー)。
アメフトのスタジアムが1エーカー強だから、それの80倍。
小規模のワイナリーということになっているが、アメフトスタジアム80個分で小規模とは! 全部自家製のブドウでまかなうには小規模、ということか。
21品種のブドウが栽培されているとのこと。
最初の年のワイン生産量は750ケースにとどまったが、即時完売。
今では、年間 4,500ケースの生産量だそうだ。
このご夫婦はもう他界しているが、ワイン販売は何倍にも拡大。ミシガン州で最初にシラー(Syrah)ワインを作ったのが、ここのワイナリーだそうだ。この地域はローヌの気候に似ているから、ローヌのブドウ品種のひとつであるシラーの栽培に適している、ということ。
このワイナリーのウエブサイト http://www.domaineberrien.com/
こじんまりして、おしゃれなブテイック的雰囲気の試飲ルームでありながら、大きなスチールの樽が一杯の工場見学室のような部屋が隣接しているのが、ちょっとおもしろい。
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ワイナリー訪問のワンポイントアドバイス:
前回でも書いたが、黙りこくって試飲すると、ホストの人がナーバスになってしまいます。もしあなたが、英会話に自信がないなら、英語で米国人と笑顔でお話できる人を一人連れて行こう。ブロークン英語でもかまわない、大事なのはフレンドリーな態度だと思う。
試飲ルームの多くは、最初、入る時にちょっと勇気が要るかもしれないけど(こじんまりしてintimate な感じの試飲ルームは特にそう)、務めて笑顔でリラックスした態度で望めば、きっと、ホスト側も気さくに相手してくれると思います。
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これまでに訪ねたLake Michigan Shore Wine Trailのワイナリー:
テイバーヒル(Tabor Hill Winery & Restaurant)
ドメインベリエン(Domaine Berrien Cellars)
フリーラン(Free Run Cellars)