1万ドルの価値あり? 五大湖クルーズ Great Lakes Cruises – Are They Worth $10K?

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ミシガンの厳しい冬も終わりに近づき、春の兆しがほんの微かではあるが見え始める時、春・夏のことを考え始める。

ミシガンの日系月刊新聞(ジャパンニュース倶楽部)の3月号に、今度は、ミシガン湖横断フェリーについて書かせていただいた(発行人様、ありがとう^o^)。記事は、以前書いたミシガン湖横断フェリー(いざミルウオーキーへをもとに書いたのだが、書いているうちに、昨年夏にデトロイト港に数日停泊していた五大湖周遊クルーズ船のことを思い出した。

ミシガン湖を横断するフェリーだけではなく、五大湖の全てを巡るクルーズもあることを、私は昨年、初めて知ったのだが、貴方、知ってた?

トロント発→オンタリオ湖→エリー湖→ヒューロン湖→ミシガン湖→サペリオル湖の壮大なルート。

Preview of “Great Lakes Cruise Company - Yorktown”

(クルーズ会社のウエブサイトから)

これが一番の人気のようで、クルーズ会社のサイトを見ると、今年夏の2便とも、すでに「Waitlist Only」となっている。

同じようなルートでも、最終行き先がスペリオル湖ではなくシカゴのものや、ミシガン湖のみの周遊クルーズもある。

NYC→ケベックや、シカゴ→ロードアイランドのルートもある。

短くても1週間、長いものでは2週間にも及ぶ長旅のクルーズばかり。

エリー湖からヒューロン湖へ抜けるルートのものは、デトロイト川を通過するから、必ずデトロイト港で途中停車、じゃなかった、途中停泊する。クリーブランドやソーガタックにも停泊するものもある。

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昨年の夏のある日、お友達の個展がデトロイトで開かれたので、それを見に行ったのだが(そんなことでもない限り、私はデトロイトにまず行かない)、たまたま同じ日に、五大湖周遊クルーズ船のひとつ、ヨークタウン号 (Yorktown) がデトロイト港に停泊していたのだった。

それで、個展を見た後、ダウンタウンまで足を延ばした。

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デトロイト港はダウンタウンにある。

土曜日なので、交通はガラガラ。

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港といっても、川だから、小さなものだ。

対岸はカナダのウインザー。ウインザーカジノが否が応でも目に入る。

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なんでわざわざ駐車にお金を払ってまで? と自分でも思ったが、

とにかく私はフェリーが好きなのだ。(フェリー船もクルーズ船も、私にとっては同じようなもの。よく考えてみると、違いはなんだろう?)

それと、どんなお金持ちが乗っているのか見てみたい野次馬根性もあった。

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川沿いに歩く。

船が停泊しているのが見えてくる。

かなり小さい船であることが分かる。

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そして、花嫁らしき純白のドレスに身を包んだ女性とそのお伴の女の子たち(フラワーガール)が道路を横切っているのが、目に留まる。

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結婚式の後かな。こういうところで結婚写真を撮ってもらうのも、オツじゃござんせんか。

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カリビアンクルーズの船などは3000人近くも収容できるのに対し、このクルーズ船は、たったの138名収容の、かなり小型船舶。

浅く狭い水路を通ったり、小さな港に立ち寄れるように、小さな船を使うんだそうだ。

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船内が少し見える。

乗客は、下船してデトロイト周辺を闊歩しているのだろう。部屋の中は空っぽ。

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カリブ海のクルーズなど、外国籍船でクルーも外国人であることが多いが、このクルーズ船は米国旗をかかげるれっきとした米国籍の船で、クルーも米国人であると会社のサイトに書いてある。

9・11同時多発テロ以降、US Homeland Scurityの規制が厳しくなって、外国籍の船が五大湖に入るのは難しく、高くつくようになったのだそうである。それで、米国籍の船がカムバック、か。

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うむむ、どうも、この人たちはクルーズの乗客ではない気がする。。。

デトロイト港 (Port Detroit) なるものがあることも、これまで私は知らなかったのだが(いつもながらの無知な私)、中をのぞいてみたくなり、ドアに向かう。

すると、屈強な体格のお兄さんが、ヌッと私の前に立ちはだかって来た。

「このクルーズに乗られるんですか?」と、にこやかに話しかけて来る。

「え、違う? じゃ、このドアは違いますよ」「いい船でしょう。ご覧になりました?」「今度、ぜひクルーズに参加してくださいね」

明らかに、このお兄さん、「オバさん、悪いけど、帰ってよね」と言っている。

バウンサー(bouncer:ナイトクラブの用心棒)のような任務を負った人なんだ。

と、私の後ろに、高貴なオーラの中年女性がスーツケースを転がして到着。クルーズのお客さんだ。そのお兄さんは、その女性客の応対でにわかに忙しくなる。

私は少々気を悪くし、林芙美子の「放浪記」のような「フン、私はこの世の底辺の女ですよ」的気分になって歩き出す。

でも、理解はできるよ。。。特にデトロイト市内では厳重警戒が必要だからね。

まあいいや。「クルーズのお客さんですか?」と、いちおう聞いてくれたのだから。マニュアル通りに言ってるだけなんだろうけど、でもやっぱり、「ひょっとして本当にクルーズのお客さんに見えたのかしら」なんて、悪い気はしない。

アジア人の顔してると、アメリカに来たばかりの極貧の移民と思われて、ちょっと失礼だなあと思うような扱いを受けることが、時折ないでもない。言葉にアクセントがあるとなおさらだ。(そして私は安っぽい服を着ていることだし。。。)

私の後ろに来た高貴なオーラのおばさまは、頭のてっぺんからつま先まで見事に高価なもので包まれていた。髪も、高価なヘアカットとヘアダイであることが分かる。全身が高価なもので包まれていると、普通の人と際立って違うオーラが漂ってくる。私の日常の生活圏ではお目にかからない人たちだが、ニューヨークだったけか、観光で行った時、美術館や高級ホテルの前などで、ちらほらと見かけたものだ。

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裏手に回ると、見慣れた、しかし世界に冠たるジェネラルモータース (GM) の本社があるRenaissance Center がそびえ立つ。

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昔々は五大湖にもクルーズがあったそうだが、それも廃れて何十年も経った頃、1997年に、ドイツのクルーズ会社が、420名定員のクルーズ船を五大湖に乗り入れた。お客の殆どはドイツ人観光客だったそうだ。そのドイツのクルーズ会社はアメリカのコンリントラベル社 (Conlin Travel:この旅行会社の名、あなたも聞いたことがあるのでは?) の創始者の Conlinさん親子と提携し、今のGreat Lakes Cruise Companyという会社を立ち上げた。それ以来、Great Lakes Cruise Companyは、五大湖クルーズを徐々に軌道に乗せ、今に至る、ということだそうだ。

いやー、90年代から五大湖クルーズがあったなんて、ぜんぜん知らなんだ!

なぜ、昨年、私はこの五大湖クルーズのことを知ったかというと、ソーガタック (Saugatuck) に長年展示してあった昔日の豪華客船S.S. Keewatin号がカナダに持って行かれてしまい、ソーガタックがひっそりとサビシくなっていたところ、(ソーガタックの豪華客船S.S. Keewatin号が去ってしまった をご参照)このクルーズ船Yorktown号がソーガタックに立ち寄ったので、ソーガタック観光局が、やれうれしや、光栄な事よ、とそのことをe-Newsletterに書いたからだった。

その記事では、「米国旗を掲げた船がソーガタックに立ち寄るのは、実に1929年以来のことで。。。」と誇らしげに書いてあった。やっぱり、米国籍の船は米国人にとって、嬉しいんだろうなあ。

しかし、何十年もの間すたれ、忘れ去られていた五大湖クルーズを、90年代に復活させようと考えついたのがドイツ人だったというのが、面白い。自国の魅力が外国人にまず発見されるのは、日本でも、これまでによくあったこと。

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さて、お値段の方は。。。

お安くない。一人、5千ドル前後〜1万ドルまで。

1万ドル (*0*)!!! そんなに大金を払うなら、地中海クルーズやヨーロッパ〜インド〜東南アジアのクルーズにまず行きたいと私は思うのだが、そう思うところが庶民で凡人なのであろう。

このクルーズにそんな大金を使う人たちは、そんな他のクルーズはすでに卒業してしまったか、または、五大湖の自然が三度の飯より好き、じゃなかった、五大湖にすごく興味があるので、他のどのクルーズよりも五大湖クルーズに行きたい、という人たち、なのであろうか?

1万年前に氷河が解けてできた五大湖。そのスケールの大きさはいかばかりであったことか。その頃、米大陸に人はすでに住んでいたのだから、その様子のほんの一部でも、垣間みた人たちがいたことだろう。こういうクルーズに乗って、1万年前に思いを馳せてみたいな、とも思う(お金と時間さえ、ありゃあね)。

しかしまあ、貧困が蔓延するデトロイトのど真ん中の港に、こういうクルーズ船が停泊していたのも、アメリカ社会の縮図を見たような気がしたものです。

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クルーズ会社のサイト:http://www.greatlakescruising.com

クルーズの予約は、電話のみで受け付けるとの事。

インターネット予約はないみたい。なんか、もったいぶってるなあと思って、はっと気がつく。インターネットで予約を受け付けてないと気取ってると感じるとは、いよいよネット主流の時代になったものだ。

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About tukusigal

もう長いことミシガンに住んでいる日本人オバさんの、自分なり、それなりのミシガン湖地方見聞記でーす。I am a long-time resident of Michigan. I am here forever. A middle-age Japanese woman. I love Imari porcelain, so my profile photo is an Imari vase which I bought in Imari, Saga, Kyushu, Japan. When I retire (when...?), I reveal my photo - but by then I may be too wrinkled (lo).
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4 Responses to 1万ドルの価値あり? 五大湖クルーズ Great Lakes Cruises – Are They Worth $10K?

  1. misssymisssy says:

    以外と小さく、予想通り高い、といったところでしょうか。お金もそうだけれど時間がないですねぇ、クルーズは。今、10年ぶりに博多に来ています。黄砂やらPMなんとやらで町は少々煙った感じですが、食べ物としょうちゅうがおいしい!

    • tukusigal says:

      missyさん、またご訪問いただき、ありがとうございます。今、私のふるさと博多にいらっしゃってるんですか。食べ物おいしいでしょう! 玄界灘からのおサカナは美味しいです。今、PM2.5で大騒ぎですね。黄砂は昔から飛んできてましたが、今や、その黄砂にPMが含まれて、大変なことです。くれぐれも、ご注意ください。

  2. Happy Yuan says:

    bouncer おかげでまた新しい単語覚えました。 「林芙美子」ってアメリカに住んでるのによくご存知ですね。 私もクルーズ出来るようなお金持ちになりたいです。 今黄砂が来ているので毎日窓も開けられず洗濯物も室内干しですよ(>_<)

  3. tukusigal says:

    林芙美子は、若い頃(日本を去る前)よく読んだんですよ。林芙美子と林真理子の両方好きでしたね(余談)。クルーズ行けるよう、お互い、お金を頑張って貯めましょう! 熊本にも黄砂が来てるんですか。ほんとに大変ですね。せっかくの春が台無しですね! 昔は黄砂そんなに飛んでこなかったと思うんですが、近年、ひどくなったのかな?

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