ブルーベリー王国 Blueberry Kingdom!

This blog is mainly for those who are fairy new to the U.S. and can read Japanese.  If you don’t know Japanese and are still interested in reading my blog, please use online translation.  I am getting lazier and lazier to make the English version….
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7月は、ミシガン地方ではブルーベリー狩り(Bluberry U-Pick) の季節。

私にとって、ブルーベリーもU-Pickも、今でもエキゾチック。

私は、1980年代半ばにアメリカに来て、初めてブルーベリーというものを知ったのだったが、その頃はなんと珍しかったことか。日本にはそんな果物、なかったのだ。

U-Pickは、アメリカに住むからには、一度はしてみたいことのひとつ。

Blueberry tree topBlueberry upick

左の写真に写るは、うちの亭主の手。

South HavenにあるDeGrandchamp Farms。ここのBlueberry U-Pickに行った時はすでに8月初旬。低いところはもう取りつくされて、実が残っていたのは木のテッペンあたりばかり。

ブルーベリーの木は、かなり高く育つ。3メートルあるかな、と思うようなのがたくさんあって、180センチほどの亭主でも、テッペンの方は手を伸ばしても届かないのもある。

U-Pickに行くなら、早めに、7月のうちに行こう!

Blueberry in plastic bag

U-Pickでたくさん摘んで、しばらくはブルーベリーを食べ三昧の日々でした。

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最近は、日本でも「目の健康に良い」と、ブルーベリーの人気が上昇していると聞いた。

以前は、日本への帰省にブルーベリーのジャム等をお土産に持って帰ったら、まるで明治時代の舶来品のように驚かれ、もてはやされたものだが、最近は、普通のスーバーにも出回るようになったのか、特に驚かれも喜ばれもしなくなってしまった!

アメリカからのお土産って、一体何にしたらいいのか頭を抱えるから(日本の「どこそこ名物のおまんじゅう」みたいのに匹敵するものがないのは何故?)、ブルーベリーは救いの神だったのだが、こうなると、何をお土産に持って帰るか、また悩んでしまう。

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デトロイトの日系新聞「JAPANニュース倶楽部」の7月号に、今度はブルーベリーについて記事を書かせていただいた(発行は7月初めです)ので、ここでは、ブルーベリーについての豆知識をもう少し —

  • Michigan as No. 1

ミシガン州、特にミシガン州南西部はブルーベリーの大産地。

(農業に強い)Michigan State University (MSU)のレポートによると、なんと、ミシガンは、米国で(ハイブッシュ)ブルーベリー生産高ナンバーワンなのだそうである!

夏、州南西部のサウスヘイブン (South Haven)近辺をドライブしてごらんなさい。U-Pickブルーベリー農園がこの地域に集中しており、ブルーベリーが茂っているのが時々道路から見えたりする。秋には赤く紅葉しているのが見えるものだ(ブルーベリーの葉が紅葉するなんて私は最近初めて知ったのだが! 紅葉については、私の愛読するチャーリーさんのブログ、Vector Charley をご覧あれ。

  • 北米原産

あらゆる果物のうち、北米原産とはっきり分かっているのは、ブルーベリー、クランベリー、そして、コンコードという名の種類のブドウ(Concord grapes)の3つだけ。クランベリーとブルーベリーは、同じ科 (family) の植物。

  • 品種

ブルーベリーには低木性(ローブッシュ: lowbush blueberry)と高木性(ハイブッシュ: highbush blueberry)があって、私たちが生で食べるのは ハイブッシュの方。ローブッシュは食品加工に用いられる。

ハイブッシュは寒冷地向き。だから、ミシガンはハイブッシュの大産地であるわけだ。

  • 名前

北米インデイアンは、ブルーベリーのことを、スターベリー (star berries)と呼んでいたんだって。

理由は、実の下端に五角形の萼(がく:calyx)があること。確かによく見てみると、キラキラお星様の形をしている。Blueberries with leaves

どの民族でもそうだが、北米先住民にも先祖代々語り継がれてきた伝説・民話があって、その中にブルーベリーにまつわるものがある。飢饉の時、子供達の空腹が少しでも癒されるよう、Great Spirit(インデイアンが崇めた主神)が「お星様の実 (star berries)]を与えてくださったのだ、という言い伝えがあるのだそうだ。だから、「スターベリー」。なんともかわいい呼び名ではありませんか。

  • ブルーベリーの歴史

ブルーベリーの歴史は古く、北米大陸に登場したのはなんと1万3千年前のことらしい。北米インデイアンは、ブルーベリーを陽に干して、スープやシチュー、肉料理に混ぜたり、つぶして粉にしてお肉の保存のため生肉に擦り込んだり、葉っぱや根っこを薬用にするなど、色々な使い方をしていた。

清教徒が北米大陸に入植した時、インデイアンはブルーベリーを清教徒達に分け与えてあげた。その優れた栄養価は、清教徒が彼らにとって北米での最初の厳しい冬を乗り切る助けとなったそうである。

(それでも、半数くらい最初の冬で死んでしまったのではなかったかな。。。うちの子達が小さい時に持っていた絵本にそう書いてあった記憶。アメリカの子供達は、清教徒の最初の冬の悲惨さと、その翌年の豊穣・初めての感謝祭についての絵本を必ずと言ってよいほど読まされるものだ。うちの子達も例に漏れず。)なんと厳しかったであろう、昔の冬。。。今のように冬でもメキシコあたりから新鮮な野菜がトラックで届かなかった昔の冬。

  • ブルーベリーの栄養価 (Health Benefits)

ビタミンC、抗酸化剤 (antioxidant)、食物繊維(dietary fiber)、マンガン(manganese)などの栄養に富み、その上低脂肪で低カロリーなので、スーパーフード(superfood)と呼ばれている。スナックにもピッタリ。

  • 近年の人気沸騰

近年、日本で「目の健康に良い」としてブルーベリーの人気が高まっているそうだが、米国でも同じで、近年消費はうなぎ上り。この15年間ほどで全米の消費量が3倍近くに増えたそうだ。ミシガンもブルーベリー増産が必要になるかも。

  • 北米先住民のブルーベリーを使った焼き菓子

北米インデイアンは、ブルーベリーを使って焼菓子も作っていたそうだが、その最古のレシピのひとつに、Sautauthig (サウイトーテイーグ)というのがあって、これはつぶしたブルーベリー、割って砕いたトウモロコシ、そして水で作った簡単なpudding (プデイング)らしい。

(この、puddingというのが、日本のプリンみたいのかと思ったら、全然違うみたい。。。)

インデイアンの大好物であったのが、清教徒の入植者たちの好物にもなった。清教徒はこれにミルク、バター、砂糖を加えてレシピを改良し、清教徒の最初のサンクスギビングの晩餐のテーブルにSautauthigも並んだと考えられているそうだ。

私は、Sautauthigなるものを食べたことがない。お店で売っているのも見たことがないのだが、貴方、見たことある?

レシピをインターネットで調べてみたら、なかなかない。やっと見つけたら、別名 cornmeal blueberry mushとなっている。mushとは、ドロドロのお粥状のもののこと。なんだか、あまり食欲をそそるものではなさそうな。。。

Sautauthig (サウイトーテイーグ)の作り方について紹介しているブログをひとつ見つけた! 案外、美味しそう。いつか試してみる?  http://erecipez.wordpress.com

  • ブルーベリーの生産地

北米の主要産地は:

Michigan, New Jersey, Oregon, Georgia, North Carolina, Washington, British Columbia

その他、チリ、アルゼンチン等の南米も。

800px-BlueberryYield

(ウイキペデイア(Wikipedia.org)より)

クランベリーもそうだが、なんとまあ、ブルーベリーも世界中でごく限られた地域でしか育たないものだ。(この地図だと、韓国と日本も入っているみたい)

最近は、冬にチリなど南米産のブルーベリーがお店に並ぶようになって、いやー、ありがたいですね。一年中でブルーベリーを食べられる時期が、ぐんと長くなりました。

  • ブルーベリーがよく育つ条件

州南西部のミシガン湖沿岸地域は、その昔氷河地帯であったため地下水位が高く、また砂地の酸性土壌であるため、酸性土壌と多量の水を要するブルーベリーの栽培にとても適しているのだそうだ。pH 4.5 – 5.0 の酸性土壌が一番良く育つとのこと。

そして、あんまり寒冷地すぎてはいけない。華氏0度(摂氏-18度)を割ると危ないとか。

だから、例えば、ウイスコンシン州はブルーベリーには寒すぎて、クランベリー栽培の方に向いている。

ウイスコンシンのクランベリー王国  対 ミシガンのブルーベリー王国      であーる。

  • U-Pick 情報

U-pick (ブルーベリー手摘み)ができる農場を検索できるサイトがあるので、どうぞ。

http://www.nabcblues.org/upick.htm

http://www.pickyourown.org/miae.htm

http://upickmichigan.com

  • ブルーベリーのお祭り

Blueberry Festivalが毎年8月に、サウスヘイブン (South Haven)で開かれる。行って見たい方は、ぜひどうぞ。

ウエブサイト:blueberryfestival.com

もちろん、ブルーベリー祭はミシガンだけでなく、ジョージア州、ノースカロライナ州など他の産地にもあって、北米中のお祭りが North America Blueberry Council のサイトに載ってます。

  • ブルーベリーパンケーキ

摘みたてのブルーベリーを入れて焼いたパンケーキ!Blueberry Pancakes

ある夏、サウスヘイブン近くの、なんてことない片田舎のレストランで、朝食に巨大なブルーベリーパンケーキを食べたことがあるのだが、その美味しかったことったら!

大産地サウスヘイブンの近くだから、収穫されてすぐのブルーベリーを使っていたに違いない。料理はやはり良い素材か、と納得させられるパンケーキでした。

ブルーベリーを使った色んなレシピが次のサイトに載っているので、お試しあれ。

http://www.blueberrycouncil.org/blueberry-recipes/

  • ブルーベリー収穫って、大変!

ブルーベリーの収穫は、今でも、その殆どが手で行われているそうだ。機械では難しいのだろう。

余談だが、うちの亭主は中学生の頃、blueberry farmで友人たちと一緒に収穫(blueberry picking)のアルバイトをしたことがある。そこは中学生のこと、まじめに仕事せず、ふざけて友人とブルーベリーを投げつけ合って遊んでいたそうだ。 本人達にとっては楽しい思い出だろうが、農場主にとっては、たまらん〜! だろう。

そこに行くと、メキシコからの季節労働者達は手作業が猛烈に速く、まじめなのだそうだ。アメリカの子供達なんぞ使い物にならない。アメリカの農業にとってメキシコ人労働力はなくてはならないそうだが、ブルーベリーもその例に漏れないらしい。

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参考文献:

http://blueberries.msu.edu 

http://www.blueberrycouncil.org

http://www.blueberry.org

About tukusigal

もう長いことミシガンに住んでいる日本人オバさんの、自分なり、それなりのミシガン湖地方見聞記でーす。I am a long-time resident of Michigan. I am here forever. A middle-age Japanese woman. I love Imari porcelain, so my profile photo is an Imari vase which I bought in Imari, Saga, Kyushu, Japan. When I retire (when...?), I reveal my photo - but by then I may be too wrinkled (lo).
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3 Responses to ブルーベリー王国 Blueberry Kingdom!

  1. magnifikajp says:

    とても参考になりました。 Very informative! Thank you!

  2. Happy Yuan says:

    ブルーベリーのパンケーキ! 思いつきませんでした。 今度作ってみます。

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